腕時計の生みの親は、戦争? その2



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前回に引き続き、腕時計の本格的な普及は戦争がきっかけだった、という説を元にお話しを・・・。
この戦争をきっかけに腕時計が普及し始めた、という説に私は大いに賛同しますが、しかし、それだけでもなかったとも思います。懐中時計が主流だったころは、むろん時計を保有できるのは一握りのお金持ちだけでした。

しかし、時が進み、量産の時代になり、時計の大衆化が進むと、懐から時計を取り出して時間を確認する、かつての「紳士のたしなみ」のような仕草は、アピールポイントが低くなってしまったのではないでしょうか。

ゆえに目新しいアイテムに食指が動いた、とも考えられます。たとえばT型フォードを見ると自動車はこのような消費傾向を見せてますし、ファッション性の賞味期限的なことも懐中時計から腕時計に移行していった理由のひとつだったかもしれません。

ところで、アンティークのミリタリーウォッチは(現行品でも同様ですが)文字盤は圧倒的にブラックが多いのはご存じでしょうか。黒文字盤に白の時字がプリントされたものが非常に多く見られ、ボディも黒のものが少なくありません。

これは、白文字盤だと戦場で太陽光などに反射してしまい、敵に動きを気取られるリスクがある、というのがその大きな理由。リスクを少しでも低くするようにと配慮されたものです。この黒文字盤は、何ともいえず美しい。実用をとことん追求したものはデザイン的にも予期せぬ美しさや名作を生み出すことがありますが、これもそのひとつでしょう。

ちなみに私もミリタリー時計は大好きで、昔の軍用時計をモチーフにたくさん作ってます。また、先述しているとおり戦争が腕時計の普及に貢献した、と考えていますが、デザイン的な貢献も多分にしているのではないでしょうか。戦争そのものには賛否両論あってしかるべしですが、究極的にリアリスティックにならざる得ない状態だからこそ生み出されるものもあるのだな、などと、ごちゃごちゃ考えてしまいます。

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