腕時計の基本設計のお話



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さて、本日は腕時計の内部構造についてお話したいと思います。これは腕時計の基本的な設計について語るのと同等のことです。

このブログをお読みくださっている方は、多かれ少なかれ時計好きでしょうから、おそらくこれまで何個かの腕時計を入手し、愛用された経験をお持ちでしょう。
そんな方々は、だいたい腕時計の内部がどうなっているのか、薄々でもお分かりいただいているかもしれませんね。実際に本体を分解してみた方もいらっしゃるかもしれません。

腕時計の構造は、きわめてシンプルです。普通のアナログ時計は2つの部屋で出来ていると云って良いでしょう。ひとつは、皆さんにも見える部屋。これは針が動いている文字盤側の部屋で、云わばビジュアルゾーンです。もうひとつは、文字盤の向こう側、ムーブメントなどの腕時計を動作させる機構部が収まっている部屋です。下記の時計本体断面図をご覧下さい。

図面1
上記の図面のように第1、第2の部屋に別れ、それぞれの役目を果たしています。
ビジュアルゾーンは、もちろんユーザーさんはこの部分を頻繁に見ることのなります。しかし、第2の見えない部分は隠れています。裏蓋は電池交換や修理などが無い限りは開けることはないので、ユーザーさんのほとんどは観ることはないですよね。

ただ、スウォッチに代表されるように、本体がスケルトンになっていて内側が見える時計もありますよね。また機械式の時計では、裏蓋の中心部がガラスやプラスチックで内部のムーブメントが観える様になっているモノもありますよね。

現在、一般市場で売られている大部分(おそらく95%以上)の時計の構造はこの設計で作られております。きわめて合理的で、量産にも適してますね。でも、全ての腕時計がこの構造で作られているわけではありません。
私は、これまで自分の買ったものやその他のたくさんの腕時計を分解したりしながら観てきましたが、とてもユニークな設計のものにも出くわしました。

下の図面2は一見すると図面1のモノとあまり変わらないように見えるかもしれませんが、大きく違うところは先に裏蓋側にムーブメントをセットし、裏蓋を本体に装着すると同時に文字盤やムーブメントが同時にセットされるようになっています。

設計2
この設計のモノは、私がこれまでに触ってみたものの中でもけっこう少なくなくて、特に40年代から50年代くらいのアンティーク・ウォッチに多く見受けられました。当然、機械式のモノが多かったですね。これもけっこう合理的で頑丈な構造になると思いますが、リューズをセットした状態で裏蓋を閉めるので、どうしてもリューズ穴の部分に切れ込みが必要になるので、若干ですが防水性は甘くなると思います。

さて、図面1、2の両方とも最後に裏蓋を閉めて完成させるのですが、逆に時計本他のケースの上側から各部品を挿入して最後にフロントレンズを閉める設計のモノもあります。

設計3
この設計は、もし修理とかでムーブメントをチェックするする必要がある場合は当然フロントレンズを再度開けなくてはならないので、レンズをセットする強度などに微妙な気配りが必要になります。電池交換も厄介ですが、私が観たこの設計の腕時計は99%は機械式の時計でした。

実は皆さんも良くご存知のスウォッチも、基本的にはこの設計、つまり最後にフロントを閉める設計になっています。ただしスウォッチは裏蓋の電池のホルダー部にハッチのパーツが施されていて、わざわざフロント側を開けなくても電池交換が出来る仕組みになっています。

私がこれまで観た腕時計の大部分は、以上の3つの構造・設計のものでした。もちろん、全てではありません。ごく稀ではありますが、それ以外の実に奇抜な設計の腕時計を観たことがありますし、またデジタル時計はちょっと違う設計になります。

私自身も上記以外の設計の時計を作ったことがあります。そのへんは、また別の機会にでもお話しましょう。

 

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