終末のテーマパーク



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廃墟には、様々な種類があります。例えば工場とか炭鉱、病院や学校、さらに大規模な集合住宅とか倉庫、また珍しいのは競馬場とか米軍基地の廃墟なんてのもあります。軍艦島は島がまるごと廃墟なんだから、これはきっと世界でも珍しい存在でしょうね。

私が特に好きなのは工場の廃墟です。工場は、全体的に鉄などの金属の部分が多いので、どうしても錆が目立つ。錆は微妙に赤みや緑がかり、さらに茶色系も混じって微妙なグラデーションを演出する。これが実に、良い!当然工場の様々な設備には機構モノが多く、壁づたいに配線とかパイプ管が配置されたり、大きな歯車があったりすると、スチームパンクな味も出て、思わずシビれてしまいます。

足尾銅山2

それから私は遊園地とかテーマパークの廃墟も大好きです。ある意味では工場の廃墟とは対照的なんですが、広大な土地にガラーんとした寂寥感が漂う感じがいいですね。かつてはカラフルな色に満ち溢れていたであろうアトラクションなどが侵食が進んで色彩を失いつつある感じも良い。荒れ放題の草木もいい演出をします。

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廃墟は、それが現役であった頃と廃墟になってからのイメージの落差が大きいほど、より「廃墟感」を感じます。遊園地やテーマパークは、かつて子供たちや若いカップルの笑い声や歓声で溢れていたであろうことは想像できますよね。それが廃墟になり、人影も無く、聴こえるのは風の音と鳥の声くらいで、だだっ広い敷地には無常観さえ漂うこともあります。

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廃墟には時間の流れがあります。それはかつて機能していた頃と現在までの時間の流れ。それを想像しながら観るのが廃墟の楽しみ方のひとつだと思います。ただ眼で見るだけでなく、心で様々な時空の流れを感じる。なぜこのテーマパークは廃墟になったのか、倒産してしまったのか、その主たる理由は何なのか。単なる時代の流れかバブル期の無謀な計画が原因だったのか、それとも・・・。閉鎖された後、これほど広大な土地には誰も手をもてあまし、放り捨てられ、やがて荒れ放題の廃墟になる。

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廃墟はいつも私に想像と感傷の材料をたくさん与えてくれます。

さて、ここで私の廃墟迷文をー

ー終末のテーマパークー

かつて子供たちの笑い声と、それを見守る笑顔と歓声に満ち溢れていたであろうテーマパーク。

色彩を失った動かぬ観覧車を見上げると、不思議とどんよりとした空に溶け込み、まるでそれは天空のカオス。

荒涼とした広い敷地に漂う気配はパークを侵食させる無慈悲な風か、あるいはここから消えた子供たちの意識の亡霊か。

今は人影も無く、ひっそりと静まり返ったテーマパーク。

この美しくも哀しい終末を演出したのは、いったい誰なのか。

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