脱進機とは何か



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「脱進機」は時計の心臓部だ、なんて云われます。なるほど私は賛成します。脱進機(だっしんき)は機械式の時計のみに搭載されています。時計大好きで、アンティークウォッチのファンの方ならこの脱進機のことはよくご存知だと思います。

英語で云うとESCAPEMENTですね。そう、ESCAPEとは逃げるという意味。脱進機とは脱して(逃げて)進む、ということなわけです。これは、まったく云い得てます。

私が子供の頃は、まだたくさんの家の居間や応接間で機械式の掛け時計や置時計が時を刻んでいました。15分や1時間おきにぼ~んと鳴ったりするので、一般にボンボン時計なんて呼ばれていましたよね。けっこう趣がありました。もちろん振り子が左右に動いていました。

街の時計屋さんに行くとたくさんのボンボン時計が動いていました。店内は結構時計の動作音でけっこう賑やかだった印象があります。

私はこれらの時計の動きを観て、なんとなくではありましたが疑問がありました。それは、振り子の動きは行ったり来たり、つまり往復運動です。この往復運動がずっと続いていながら、時計の針は常に一定方向に進んでゆくわけです。とても古い時計では、錘(おもり)で動く時計もありました。この錘も当然、徐々に下へ降りてくる。つまり常に一定方向へ動く。なのに振り子はやはり往復運度をしているわけですし、針も一定方向へ進んで行くのは云うまでもありません。

これらの疑問を解決してくれたのは、というか、そのカラクリが分かったのは、この脱進機のことを理解できた時です。これこそが振り子が往復運動なのに針や錘は常に一定方向に進む、ということを実現する秘密だったのです。

脱新機は私の知る限りでも数十種類あります。アンクル方式とかヴァージ式とか方式でも様々な種類があり、その脱進機を発明した人の名前が付いているものも数多くあります。

けれど、この脱進機の概念そのものをはじめて発見した人のことは分かりません。これは世紀の大発見であり大発明だったと思います。少なくとも10世紀以上前には考えられていたわけですが、逆な云い方をするならば10世紀以上経過した現在でも立派に機能し、あちこちで使われているのですから。

近いうち、この脱進機の原理を詳しく説明できればと考えています。

 

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