腕時計の価格 その1



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私が思うに、腕時計ほど価格帯に幅のある製品はほかにないのじゃないでしょうか。あえて「腕時計とは」と定義するなら、「現在が何時何分であることを認識できるもの」となるでしょう。となると、最低限この機能を備えたモノならば、下は数百円から上は何千万、いや何億円もするものもあります。

たしかにワンコインショップで買えるような時計だと、時計としての最低限の機能は持っていても、さすがに高い防水性は無いだろうし、クロノグラフ機能(注1)や特別なオプションは望むベくもありません。

しかし、これが5千円、1万円、となってくると、高機能になってくる――。そして、私が思うには、腕時計は単に「機能」に特化していうのなら、だいたい3万円くらいで、ほとんど機能的に上限、完璧に近いものが売られています。

我が日本のメーカー、セイコーさんやカシオさんのこの辺の価格帯の腕時計は、防水性や耐久性も高いし、「いったいこんな機能誰が使うんだろう・・・」というような凄いファンクションも付いていたりする。それどころか、着けている多くの人がその機能のことを知ることがないようなものもある。

しかも、何千万円もするような高級時計より、この辺の価格帯の腕時計の方が丈夫で故障の頻度もきわめて低かったりする――。

これがたとえば自動車ならどうでしょう。たしかに百万円以下のエコノミーなものから何億円もするような超高級車もあります。しかし、自動車の最低限の機能“走る”という機能ですら値段によって大きく変わっていきます。それ以外の機能でも方向性の違いこそあれ、高級車が大衆車に劣る、なんてことはレアなケースに限られるのではないでしょうか。同様にほかの製品でもそれぞれ大衆的なものから高級品まで存在しますが、その製品の根幹をなす部分から値段によって変わっていくことが往々にあります。

腕時計は何十万円、何百万円はもちろん、何億円の時計もあって、しかも、私が思うに、価格が上がるほど、予備的機能は徐々に少なくなっていく傾向があります。高級時計は、機械式が多いせいもありますが、何千万以上もするような腕時計には、アラームや、気圧計なんて機能の付いているものは皆無に近い。面白いことに腕時計は価格が高くなればなるほど、機能がシンプルになる傾向にあります。

こう考えると腕時計の価格はなんとも特異で不思議なもののように見えないでしょうか。長くなってしまいましたが次回もこの話題を続けていきたいと思います。

注1:アナログ時計に搭載されるストップウォッチ機能のこと

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