ムーブメントの「石」な話



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機械式時計に、よく15石とか21石とかいう表示を見かけることはありませんか? 機械式の裏側を見ると、ムーブメントに小さな赤い石がついているのを目にしたことある方も少なくないでしょう。

実は「○○石」という表示はあの小さい石の数を何石と表しているのです。もし15石だったら15ケの石が使われているということで、おもに合成のルビーが使われています。
これは装飾の為に使われているわけではありません。基本的にムーブメントは表側からは見えないわけですから、飾りでないのは、なんとなく納得です。

では、この石はなんのためについているのでしょうか?
ムーブメントはにはたくさんの歯車が付いていて、絶えず動作を続けています。その歯車を支える支柱の先は、常に触れ合っています。そしてこの支柱の先の部分が金属ですと接触部分は比較的早く摩耗してしまいます。摩耗が進むと歯車がガタつき、精度も悪くなり、故障の原因になります。そこで、この接触部分に非常に硬い石、おもにルビーが使われ、摩耗を防いでいるわけです。

movements
 

ルビーは地球上でもっとも硬いとされるダイアモンドに近い硬度を持つ鉱石。ルビーを使うことで、ダイアよりも安価にダイアを使用した場合に近いムーブメントの長期動作と、精度を保つことができるわけです。
また、15石とか17石とかだと奇数だから、上下で挟んでいると、偶数の石が必要じゃないの? と思われるかもしれませんが、設計上片側だけ石が組み込まれている部分もあるので、奇数になることもあります。

ちなみに、 優秀な設計のムーブメントになるほど装飾目的ではないにせよこの石を含めて目を楽しませてくれます。また、エコノミーに設計された、石を使用しない通称「ピンレバー」と呼ばれるムーブメントもあり、『TIMEX』がかつてアメリカで「ダラーウォッチ」として販売した大衆ウォッチなんかに使用されています。私もピンレバームーブメントを使用した時計をいくつか持ってますが、結構いい感じで使えます。けして安かろう悪かろう、というワケではありませんのであしからず。それではまた次回。

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